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国公立大学と私立大学の違いは?メリット・デメリットを解説

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国公立大学と私立大学の違いは?メリット・デメリットを解説

大学進学を考えている方の中で『国公立大学』と『私立大学』という進路選択で悩む方もいるのではないでしょうか。

「国公立大学と私立大学って何が違うの?」
「国公立大学と私立大学のメリットとデメリットを知りたい」
「自分にはどちらの進路が合っているのか知りたい」

上記のように、そもそも国公立大学と私立大学がどう違うのか、ちゃんと理解できていない方もいるでしょう。

今回の記事では国公立大学と私立大学の違い、それぞれのメリット・デメリットなどを解説します。

「国公立の方が学費は安い」というイメージを持っている人も多いと思いますが、それ以外の違いも把握した上で、より自分に合った選択をすることが重要です。

それでは詳しく見ていきましょう。



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国公立大学と私立大学の違い

講義シーン、国公立大学と私立大学の違い

国公立大学と私立大学では入試から大学生活まで様々な違いがあります。

その中で、知っておくべき違いを8つ厳選してご紹介します。

運営元が違う

国公立大学と私立大学では運営元が異なります。

それぞれの学校数は次の通りです。

大学種別運営元学校数
国立大学 国立大学法人 82校
公立大学 公立大学法人 94校
私立大学 企業や学校法人などの個人 592校
参考:旺文社教育情報センター「日本の大学数 2022年度は790大学」

国公立大学は国や地方自治体の管轄で、学校設立や学習環境などの基準が一律で定められています。

私立大学は企業や学校法人が設立するため、国公立に比べて自由度が高いのが特徴です。

学費は国公立大学が安い

国公立大学と私立大学では学費に大きな違いがあります。

ここでいう学費とは『受験料』『入学金・授業料』『施設設備費』を足したものです。

大学種別4年間合計
国公立大学 2,425,200円
私立大学(文科系) 3,553,121円
私立大学(理科系) 4,900,327円
私立大学(医歯系)19,142,388円
※6年間
私立大学(その他学部) 4,331,000円
参考:文部科学省「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」

国公立と私立の学費には大きな差があります。

世帯の家計状況によって選択肢が絞られてしまう場合もあります。

以前は一律だった国公立大学の学費も、現在ではプラス20%の範囲で各大学の裁量で決められるようになりました。公立大学では、大学のある地方自治体に住んでいる方の学費が減額される制度もあります。

私立大学は学校独自で学費を設定しているため、上記のデータと大きく異なる場合もあるので注意しましょう。

入試形態と受験科目数が違う

国公立大学と私立大学では入試形態と受験科目数が異なります。

大学種別入試形態受験科目数
国公立大学 共通テスト+二次試験 5教科7科目以上
私立大学・3教科型入試
・共通テスト利用入試
・得意科目重視型入試
・全学部日程入試
・試験日選択型入試 など
3科目程度

大学によって若干の違いはありますが、国公立大学では共通テストで『5教科7科目以上』の受験が必要です。

共通テストと二次試験(主に3教科)の受験が必須なため、私立大学と比べて学習量が多くなります。

対して、私立大学は1つの試験のみで合否を決める場合がほとんどです。

私立大学の入試形態は次のようなものがあります。

私立大学の入試形態

  • 3教科型入試
    →文系は「英・国・社」、理系は「英・数・理」
  • 共通テスト利用入試
    →共通テストの結果を合否判定に使う
  • 得意科目重視型入試
    →得意科目を指定して配点を高くできる
  • 全学部日程入試
    →全ての学部で共通の入試を実施
  • 試験日選択型入試
    →受験日を自由に選択できる

入試形態や受験科目数を考えると、国公立に比べて私立大学は、比較的受験が容易になっています。

国公立大学の方が受験難易度は高い

大学入試シーン、国公立大学の方が受験難易度は高い

入試形態や受験科目数の違いも要因の一つですが、試験内容の難易度自体も国公立大学の方が高い傾向にあります。

私立大学と比べて国公立大学は学費が安いため人気が高くなります。

その分同じ偏差値でも国公立大学の受験難易度は高く設定されています。

国公立大学の二次試験では記述式での回答が多いことも、マーク式が多い私立大学より難易度が高い一因でしょう。

合格者数は私立大学が多い

国公立大学と比較して、私立大学は合格者数が多い傾向があります。

文部科学省の「令和3年度国公私立大学入学者選抜実施状況」によると大学種別の募集人員と受験者数、合格者数は次の通りです。

大学種別募集人員受験者数合格者数
国立大学(82大学) 95,207人 253,187人 105,376人
公立大学(95大学) 32,344人 116,755人 42,089人
私立大学(597大学) 487,542人 3,675,981人 1,440,463人

大学数に違いがあり分かりづらいですが、1大学あたりの合格者数を計算すると次のようになります。

1大学あたりの合格者数

  • 国立大学→約1,285人/校
  • 公立大学→約443人/校
  • 私立大学→約2,412人/校

国公立大学は定員に近い合格者を出すのが一般的ですが、私立大学は募集人員の3倍近くの合格者を出すことも珍しくありません。

国公立大学を併願して、結果によっては私立大学を辞退する人がいるのも理由の一つでしょう。

長期休暇の違い

国公立大学と私立大学では長期休暇の日数や祝日の扱いに違いがあります。

これは、大学の設置基準や入試制度が影響しているためです。

大学種別夏休み春休み祝日の扱い
国公立大学 8月頭~9月末 2月頭~3月末 休日扱い
私立大学 7月末~9月中旬 1月中旬~3月末 休日扱いではない

長期休暇を利用して、旅行、インターン、海外留学など、様々なチャレンジをする学生も多くいます。

大学生活でも大きな割合を占める長期休暇は進路選択のポイントになるでしょう。

施設や設備

国公立大学と私立大学では学習環境や設備にも差があります。

「私立大学の方が設備は整っている」と考える人も多いようですが、実はそうとも限りません。

学費の安い国公立大学でも最新の設備が整っていることも多く、逆に私立でも施設や設備が古いままという大学もあります。

国公立大学の施設設備が整っているのは国からの補助金や給付金を受けられるためです。

新増築や耐震化、ライフラインの修繕といった施設整備が充実しており、ICT環境の充実やアクティブラーニングスペース、オープンラボといった教育研究環境も整備され、質の高い学びが可能となっています。

また、国公立大学は郊外に広いキャンパスをもつことが多く、私立大学は街中で比較的狭い傾向です。

オープンキャンパスやインターネットで各大学の情報を集めることができますので、「整った環境で学習がしたい」という人は、設備など大学のインフラ状況を事前に情報収集しておきましょう。

教員一人に対する学生数は国公立大学が少ない

教員一人あたりの学生数は学習環境に大きく影響しますが、国公立大学と私立大学では差があります。

教員一人あたりの学生数

  • 国公立大学→10~20人前後
  • 私立大学→20~50人前後

国公立大学では一人の教員が抱える学生数が少なく、より手厚い指導を受けられるでしょう。

一方私立大学では教員一人あたりの学生数に幅があり、教員と密な関係を築きづらい傾向にあります。

国公立大学と私立大学の違いから見えるメリット・デメリット

国公立大学と私立大学の違いを解説してきました。

ここからは国公立大学と私立大学のメリット、デメリットを整理していきます。

国公立大学のメリット

国公立大学のメリット

学費の安さだけではなく、施設設備の充実や教員一人あたりの学生数が少ないなど教育環境が整えられています。

受験の難易度が高い分、本質的な学力がつくのもメリットと言えるでしょう。

学費が安い

学費の安さは国公立大学の最大のメリットと言えます。

前述しましたが、私立大学に比べ国公立大学の学費は圧倒的に安く、学部によっては2~7倍も違いがあります

奨学金で私立大学という選択肢もありますが、長い期間をかけて返済しなければなりません。

学費が安く済むことで学生本人だけではなく、家族も安心して送り出せるでしょう。

設備が充実している

国公立大学には国からの補助金を受けているため、研究設備が充実しています。

また、大学によって大きな差がないのも特徴の一つ。

理系であれば最新の研究設備、文系では豊富な図書や資料が備わっているなど、整った設備で学習や研究がはかどりやすいのもメリットの1つでしょう。

教員の指導が行き渡りやすい

国公立大学と私立大学の教員一人あたりの学生数は国公立大学の方が少ない傾向にあります。

私立大学が20~50人前後、国公立大学が10~20人前後と、教員一人が抱える学生数に大きな差があります。

教員から密に指導を受けられると学びの質も上がります。

教員と学生の関係の築きやすさも、学習環境の充実における重要な要素になるでしょう。

受験で本質的な学力がつく

国公立大学の受験科目は7~8科目と、3教科の私立大学と比べて多くなります。

問題の難易度も高く、二次試験では記述式の問題が出題されます。

一見勉強する量が増えて負担になるイメージがありますが、その分本質的な学力が身につくと言えます。

私立大学の3教科の学習だけでは国公立大学を併願することは難しいでしょう。

逆に国公立大学を目指して幅広く学習した方は、私立大学への併願を検討しやすくなります。

国公立大学のデメリット

国公立大学のデメリット

国公立大学の入試は科目数が多く、負担が大きいのも事実です。

入試の回数が少ないのも受験生にとっては大きなプレッシャーになります。

より戦略的で効率的な入試対策が求められるのです。

多くの教科の学習が必要

国公立大学の入試では7~8科目の学習が必須です。

私立大学は教科を絞って学習できますが、国公立大学ではそうもいきません。

教科数が多い分時間のかけ方や効率、戦略をしっかりと練る必要があるでしょう。

入試の回数が少ない

国公立大学は入試形態が限られ、「共通テスト→二次試験」という流れです。

二次試験は前期日程、中期日程、後期日程に分けられ、それぞれ1大学受験できます。

ただ、中期日程は一部の公立大学のみ、後期日程は実施しない大学も多くあります。

実質の入学できるチャンスが限られてしまうのがデメリットでしょう。

私立大学のメリット

私立大学のメリット

私立大学のメリットとして入学のしやすさがあります。

受験科目が少なく、多様な入試形態があり挑戦できる回数も多くなります。

また卒業後の就職活動に力を入れていたり、大学数が多く選択肢が広がることもメリットと言えます。

受験科目が少なく、何回も受験できる

私立大学の入試科目は基本的に3教科です。

文系なら「英・国・社」、理系なら「英・数・理」などに絞ることができます。

得意科目を指定して配点を高める入試形態もあり、自分の得意分野を活かすこともできます。

また、上述した通り私立大学は学校数が多く、入試形態も多様なため受験できるチャンスが増えるのもメリットでしょう。

就職活動の支援が手厚い

在学中の就活支援が手厚いのも私立大学のメリットです。

国公立大学にも就職支援が充実している大学はありますが、『面倒見のいい大学ランキング』では私立大学も多くランクインしているのがわかります。

民間の資格スクールと連携して難関資格取得を手厚く支援したり、アクティブラーニングやワークショップなど、独自の就職支援を行う私立大学もあります。

就職率が評判に直結するため、様々な手法で学生の就職を後押しする大学が増えています

大学数が多いため選択肢が広い

国公立大学と私立大学を比較すると学校数に大きな差があり、私立大学の数が圧倒的に多くあります

地域によっては、国公立大学だと県に1~2校しかないことも。

当然ながら学校数が多いと、受験する側にとっては選択肢が広がります。

入りたいクラブ活動が盛んかどうか、通いやすい立地かどうか、学校の環境・雰囲気が自分にあっているか等、同じくらいの学力の大学であっても、色々な学校を選ぶことができます。

学習内容も大学によって専門性が様々で、国公立大学では学べない特化した講義を受けることができます。

私立大学は学費こそ高いものの、自分に合ったものを選択しやすいのがメリットでしょう。

校舎が綺麗な大学が多い

校舎が綺麗というのも私立大学のメリットです。

成績や就職に直結するわけではありませんが、やはり綺麗な校舎で学ぶのはモチベーションが高まります

オフィスのような洒落た外観の校舎も多く、魅力の一つと言えるでしょう。

私立大学のデメリット

私立大学のデメリット

私立大学の最大のデメリットは学費の高さでしょう。

経済的な事情で選択肢に入らないこともあります。

また、国公立大学に比べ偏差値の幅が大きいのも特徴の1つです。

学費が高い

私立大学は学費が高いことが1番のデメリットです。

特に理系や医学系の学費は国公立とは圧倒的な差があり、家計の状況によっては通うことが厳しいでしょう。

奨学金を借りたとしても、卒業後に長期間かけて返済しなければならない問題があります。

偏差値にバラつきがある

国公立大学の偏差値は50~70の範囲がほとんどで、入試に合格する難易度は高いですが、講義の質が高く、学生の雰囲気も落ち着いている傾向があります。

対して、私立大学の偏差値は35~70ほどと、かなり差があります

偏差値の低い大学は入学しやすいメリットはありますが、学習環境や設備が整っていないことも少なくないでしょう。

国公立大学と私立大学はどんな人におすすめ?

国公立大学と私立大学はどんな人におすすめなのか、生徒が通うシーン

国公立大学と私立大学の違いやメリット、デメリットを解説してきました。

ここでは国公立大学と私立大学のそれぞれにおすすめの方をご紹介します。

国公立大学がおすすめの人

国公立大学がおすすめの人は以下の通りです。

  • 学費を安くおさえたい
  • 極端な苦手教科がない
  • 整った環境で学習したい
  • 勉強と部活を両立したい

学費が安い分、入試の難易度が高い国公立大学ですが、入学後はハード面、ソフト面ともに整った環境での学習が可能です。

「国公立大学卒」のブランドは未だに健在で、大手企業への就職のアドバンテージにもなるでしょう。

私立大学がおすすめの人

私立大学がオススメの人は以下の通りです。

  • 得意教科を活かして入試を受けたい
  • 無理なく通える範囲で大学を選びたい
  • 部活が盛んな大学に行きたい

入試科目を絞って入試を受けられるのは国公立大学との大きな違いになります。

大学数が多いので、自分に合った学校を選びやすいのも特徴でしょう。



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まとめ

今回は国公立大学と私立大学の違いについて解説しました。

国公立大学と私立大学のメリットとデメリット、自分にはどちらの進路が合っているのか理解できましたでしょうか。

国公立大学と私立大学では学費や入試形態、入学後の学習環境などに違いがあります。

この記事を参考に、今後どちらの大学を目指すべきか考えていただけると幸いです。

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