大学入学共通テストのボーダーラインとは?判定ごとの合格確率や考え方を解説
「来年、大学受験があるけど入試の制度がよく分からない。」
「共通テスト模試の判定結果が振わず。志望校はどうしようか。」
「合格のボーダーラインってよく聞くけど、そもそもボーダーラインって何?」
大学受験合格に向けて、現在の学力を測ることができる共通テスト。
しかし、学力判定ができることだけ知っていて、何のために受けるのかよく理解していない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大学受験を控えている高校生に向けて、共通テストの疑問や不安に答えます。
共通テストのボーダーライン、判定結果に対する考え方が分かり、入試へ自信を持って挑めるようになるでしょう。
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この記事のポイント
共通テストとは
共通テストとは「大学入学共通テスト」の略称で、各大学が独立行政法人「大学入試センター」と共同で実施しており、受験者のおよそ90%以上が受験する試験です。
主に受験者の学力の把握を目的としており、毎年1月中旬に行われます。
国公立大学を受験する場合、共通テストは1次試験としての役割があり受験が必須です。「大学入学共通テスト」受験後に大学別で実施される2次試験との合計得点で合否判定されます。
私立大学を受験する場合でも、志望している大学によっては「大学入学共通テスト利用入試」が可能です。
大学入学共通テストは複数の大学の対策を同時に行えることが大きなメリットといえるでしょう。
大学入学共通テストの構成
テストは国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の6教科30科目で構成されており、最大で6教科9科目まで受験することが可能です。
国公立大学を受験するか私立大学を受験するかで受験科目は異なり、一般的には国公立大学を受験する方が受験科目が増える傾向があります。
国公立大学を受験する場合は5教科以上
国公立大学を受験する場合、テストは5教科以上の受験が一般的です。
基本的には私立大学を受験する場合よりも受験科目が多くなります。
なぜなら、日本全体で見たときに私立大学と比べて国公立大学のレベルが高い傾向があり、より高度な学力を求めているからです。
例えば、関西トップレベルの難関大学で知られる京都大学も、国立大学なため受験科目が多く「分類」の場合、5教科8科目または6教科8科目を必須とされています。
また、文系・理系で受験科目が変わり、特に理科の選択科目に注意が必要です。
国公立大学の文系学部を受験する場合は「物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎」と基礎科目から選択ができます。
それに対して、国公立大学の理系学部を受験する場合は基礎科目の受験を認めていない大学がほとんどで「物理・化学・生物・地学」の中から選択が必須です。
実際に、京都大学の文学部では基礎科目から2種類選択する受験方法に対して、医学部では物理・化学・生物から2種類選択が必須となります。
私立大学を受験する場合は2〜3教科
私立大学を受験する場合、テストは2〜3教科が一般的です。
国公立大学の受験よりも受験科目が少なくなり、私立大学は独自の入学試験を実施できるため、大学入学共通テストに頼らなくても十分な学生選抜を行うことができるからです。
また、テストの科目を少なくすることで受験生の負担が少なくなり、多くの受験生を集められるメリットがあります。
私立大学も理科の選択科目が変わり、国公立大学と同様に文系は基礎科目、理系は基礎科目以外の選択が多い傾向になります。
大学入学共通テストのボーダーラインとは
大学入学共通テストのボーダーラインとは、合格確率が約50%である得点ラインのことです。
例えば志望校に対するボーダーラインの得点が200点である場合、200点を取ることができれば約50%の確率で志望校に合格することになります。
仮に200点を取った人数が30人いたら、およそ半分の15人が合格となるのです。
大学入学共通テストの得点がボーダーラインを上回ることができれば、その後の二次試験を優位に進めることが可能です。
また、自己採点や模試の結果から、A判定〜E判定までを知ることができます。多くの予備校では下記のようにA判定からE判定の5段階で評価されます。
この場合、大学入学共通テストのボーダーラインは、C判定ということになりますね。
- A合格率80%以上
- B判定 合格率65%
- C判定 合格率50%
- D判定 合格率35%
- E判定 合格率20%以下
このように、ボーダーラインは何点取得すれば合格確率50%になるのかを判定する目安となります。
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大学入学共通テストの判定に対する考え方
テストの結果を受けて、どう捉えるか、どう行動するかが大事になりますが、模試の判定は本番の入試までの時間も考慮して考えましょう。
本番の入試までに、時間があればあるほど他の人に差をつけやすいです。
例えば、入試直前の模試でE判定の人がどれだけ頑張ってもライバルとの実力差を埋めるには時間が足りません。それに対して入試の半年~1年前であれば勉強できる時間があるので、努力次第で苦手を克服し、合格率を上げることができます。
このように模試の判定は本番の入試までの時間も考慮して考えておくと良いでしょう。
A判定が出た時の考え方
判定基準がもっとも高いA判定が出たとしても、安心し過ぎて油断をしてはいけません。
A判定は確かに80%以上の確率で合格できますが、あくまで現時点の学力での合格率となります。
例えば、テスト本番の半年前の模試でA判定が出たけどその後に「どうせ受かるだろう」と思って全く勉強しなければ落ちてしまうでしょう。
試験が直前であれば、過去問を解いて、間違えた問題の復習をすることをおすすめします。
試験までに時間があり、怠けてしまう人は一つ上のランクの大学を目指してみることを視野に入れてみても良いでしょう。
もしA判定が出た時は油断せず、今までのペースを落とさずに勉強することが大切です。
B判定が出た時の考え方
B判定が出た時点では、合格する可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、B判定が出たからといって満足せず、なぜA判定ではないのかを考える必要があります。
「A判定までにあと何点必要だったのか」「点数を上げるために毎日何をすべきか」を考えることが大事です。
60%以上の合格率から80%以上の合格率になることで、本番の試験でもリラックスして臨むことが可能です。
「受かるか不安」と思っている時より、「絶対に合格できる」と思って試験に挑む方が良い結果に繋がるでしょう。
試験が直前であれば、A判定が出た時と同じように過去問を解き、間違えた問題を復習して、少しでも合格に近づけるようにA判定を目指しましょう。
C判定が出た時の考え方
C判定が出た時はしっかり分析をして対策しましょう。
BよりのC判定なのか、DよりのC判定なのかでも合格率は変わってきます。
あと何点取れていればB判定だったのか、苦手な分野はどこだったのかを分析して、「●●と●●を間違えなければ合格できる」とイメージすることが大切です。
試験までに時間があればまずはB判定を目指し、試験直前の場合は分析した苦手分野が解けるように何度も復習しましょう。
D判定が出た時の考え方
たとえ、D判定が出ても十分挽回できるので気にしないようにしましょう。
なぜなら受験生の6割前後がE判定だからです。
3倍前後の倍率がある国公立大学などは、上位3〜4割に入ることができれば合格することができます。
D判定が出たということは、受験生の6割を占めるE判定より良い判定なので最後まで諦めずに前向きに捉えましょう。
E判定が出た時の考え方
E判定が出た時は志望校変更も視野に入れつつ、最後まで諦めずに頑張りましょう。
現時点では志望校に合格する可能性が高い訳ではないですが、絶対にその大学に行きたいわけではないのであれば、志望校を変更することを検討しても良いでしょう。
例えば下記のような場合は、A大学を諦めて、C大学を滑り止めで受けつつB大学受験に切り替えるのも1つの手段です。
A大学・・・行きたい度合いは90%だけど合格率20%
B大学・・・行きたい度合いは88%だけど合格率60%
C大学・・・行きたい度合いは70%だけど合格率95%
仮にA大学に落ちてしまった場合は、行きたい度合が70%の大学に行かなければいけません。
もちろん3大学とも受けられるのであれば全て受験すれば良いですが、日程や金銭的な問題で2大学しか選べない場合は、不合格時のリスクも考えながら志望校を決めることも大事です。
どうしてもその大学に行きたいのであれば、滑り止めの大学を必ず受験して、最後まで諦めずに頑張りましょう。
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まとめ
以上、大学入学共通テストやボーダーライン、判定結果に対する考え方を紹介しました。
- 大学入学共通テストのボーダーラインとは合格確率が約50%である得点ラインのこと
- 模試の判定は本番の入試までの時間も考慮して考えると良い
- A判定が出た時は油断せず、今のペースを落とさずに勉強する
- B判定が出た時は現状に満足せず、なぜA判定ではなかったのか考えることが大事
- C判定が出た時はしっかり分析をして対策すること
- D判定が出た時は十分挽回できるので気にしないようにする
- E判定が出た時は志望校変更も視野に入れつつ、最後まで諦めずに頑張ると良い
D判定、E判定が出た場合でも、入試までに時間があれば十分合格することは可能です。
苦手分野が多い場合は少しずつ克服できるように早めに対策していきましょう。