【併願大学の決め方】志望校を選ぶ基準や注意点を解説
大学受験で第一志望の大学は決まっていても、併願でどこの大学を受けるか頭を悩ませていませんか?
もし仮に本命に落ちてしまった際、併願大学へ進学する可能性が高くなるため、将来の進路を左右する大事な決断といえるでしょう。適当に決めてしまうと後悔してしまうかもしれません。
この記事では、併願大学の決め方について徹底解説します。この記事を読むことで、以下のことがわかるようになるでしょう。
- 併願大学はいつまでに決めればいいのか
- 併願大学を決めるときの基準・注意点
- 併願大学はいくつ受験すればいいのか
- 併願大学の情報収集のやり方
- 第一志望の大学と併願大学の受験日程の組み方
悔やむことがないよう、自分に合った最適な併願大学を見つけて受験に臨んでください。
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この記事のポイント
併願大学はいつまでに決めるべき?
併願大学は、高校3年生の8月頃までには決めることが望ましいです。
高校3年生の春に実施される三者面談やオープンキャンパスを通して、遅くても夏休み終了までには決めるようにしてください。
夏休みが終わって、2学期からは模試が毎週のように行われます。模試では自分の学力が測れて志望校判定ができます。どの大学を目標にするのか、滑り止めはどの大学にするのか等、受験の戦略を立てるためにも、本命大学だけではなく早めに併願大学も絞り込むことをおすすめします。
また、秋からは過去問を解き始めるため、併願大学が決まっていないと過去問対策が十分にできません。併願大学を含めて、志望校は夏休み終了までに決定させておきましょう。
併願大学を決める基準
併願大学を決める際に、どのような基準で志望校を選べば良いのか解説していきます。
ポイントは次の5つです。
- 学びたいこと
- 偏差値
- 試験科目・出題範囲
- 立地・アクセス
- 試験日程
1つずつ詳しくみていきましょう。
学びたいこと
まず最初に重視したいポイントは、「その大学で自分が求める学びが得られるか」、「自分が学びたい専門分野やコースが提供されているか」ということです。
「自分が求める学びか」というのは、「自分が興味を持っている学部・学科か」とも言い換えられます。併願大学だからといって、興味のない学部・学科を選んではいけません。
例えば、医学部に進学すれば医療関連の知識を、工学部ならエンジニアリングのスキルを、経営学部ならマーケティングの知識を学びます。
学部によって学べる専門分野が異なるため、将来追求したいキャリアパスや自分の興味関心から、適切な学部学科がある併願大学を選ぶことをおすすめします。その大学で自分が将来なりたい職業の就職実績があるかどうかも、調べてもいいでしょう。
また、自分が興味のある分野で学びたい学部や学科を選ぶことは、充実した大学生活を送ることにもつながります。
自分が将来どんなことを学びたいのか、どういう仕事に就きたいのか、整理する機会をつくってみてください。
偏差値
併願大学を決める際、第一志望の大学より偏差値が低い大学を選ぶといいでしょう。
偏差値は大学の学力レベルを示す一つの指標です。現在の自分の学力で合格するかわからない大学ではなく、合格できる可能性が高い大学を選ぶようにしてください。
模試などで判明した自分の偏差値と、各大学の偏差値を比べてみてください。偏差値の調べ方は、ネットで公表されていますし、塾の講師に聞いても教えてくれるでしょう。
併願は「本命に落ちた時の滑り止め」として考えて、自分の学力より少し下のレベルを選び、無理なく合格を勝ち取れそうな大学を選択することをおすすめします。
併願大学を複数受けるなら、ちょっと背伸びをして合格するレベルの大学を候補にいれてもいいでしょう。
試験科目・出題範囲
試験科目や出題範囲も、見落としてしまいがちなポイントです。
併願大学の候補が絞れてきたら、入試要項で確認することを忘れずに行ってください。
併願大学の受験対策に時間を使うのはもったいないので、できるだけ第一志望の大学の試験科目や出題範囲が同じ併願大学を選びましょう。
勉強の幅を広げる必要がありませんので、効率よく受験勉強を進めることができます。
また、私立大学では共通テスト利用入試を採用している大学も多いため検討してみてください。
立地・アクセス
大学の立地やアクセスは、生活に大きな影響を与えます。
自宅から遠い大学を選ぶと、通学に時間がかかったり、交通費が高くなるなどのデメリットがあります。特に長時間の通学は日常生活への影響が大きく、学業やアルバイトなどに割ける時間が減ってしまいます。
大学に通うこと自体に嫌になってしまい、授業をサボりがちになることも少なくありません。
毎日大学に通っても苦にならないか、入学後の生活を具体的にイメージしておきましょう。一人暮らしをして大学の近くに住む選択肢もありますので、自分のライフスタイルに合った併願大学を選ぶようにしましょう。
試験日程
併願大学を決めるときは試験日程も確認しましょう。
いくら自分の学びたいことが学べて、立地やアクセスが良い大学だと思っても、第一志望の大学と試験日程が同じだと試験を受けられません。第一志望の試験日程と被っていないか、事前にチェックしておきましょう。
完全に同じ日程ではなくても、試験日があまりに近い併願大学は避けてもいいでしょう。入試は精神的にも体力的にも負担が大きいため、思ったように実力が発揮できない可能性もあります。
また、万全な状態で第一志望の大学に挑みたいのであれば、余裕を持った日程で先に併願大学を受験してください。入試の雰囲気は独特なので先に慣れておくと、本番で力を発揮しやすくなるのでおすすめです。
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併願大学はいくつ受験すべき?
併願大学はいくつ受験すれば良いのでしょうか。
受験数が多すぎると日程を組むのが大変で、試験疲れも出ますしお金もかかります。逆に少なすぎると「1校も合格できなかったらどうしよう」と不安になります。
併願大学の数は個々の状況や目標によりますが、一般的には3~4校程度が目安とされています。
その併願大学のおすすめの決め方は以下になります。模試で判定された自分の学力を考慮して決めると良いでしょう。
- 偏差値が高い大学(自分の実力以上の大学):1校
- 偏差値が同等の大学(自分の実力に見合った大学):1~2校
- 滑り止めの大学(余裕をもって合格できる大学):1~2校
安全圏の大学を受けておくことで精神的な余裕ができ、実力以上の力を発揮できることにもつながるでしょう。
ただし、偏差値だけで志望校の大学選定するのは危険です。
次に紹介する併願大学を決める際の注意ポイントを必ず確認してください。
併願大学を決める際に注意するポイント
併願大学を決める際に注意するポイントについて知っておきましょう。注意するポイントは、次の2つです。
- 大学のイメージや偏差値だけで併願大学を決めない
- 「行く気がない大学」を併願大学として選ばない
併願大学選びを失敗してしまい、悔いを残さないためにも、しっかり理解しておきましょう。
大学のイメージや偏差値だけで併願大学決めない
なんとなくのイメージや偏差値だけで併願大学を決めると、その併願大学に通学することになった際に後悔する可能性が高いのでやめましょう。
受験する学部・学科で何を学ぶのか、どういう学生が通っているのかなど、ちゃんと調べもしないでイメージだけで決めてしまうと、入学後にギャップが大きく期待外れの大学生活になってしまうかもしれません。
また、偏差値も一つの選定条件として参考にするのはいいですが、調べもしないで偏差値だけで決めてしまうのはリスクがあります。自分の学力が近い大学というだけで安易に決めるのではなく、その大学で何を学びたいのかをじっくり考えて決断しましょう。
「行く気がない大学」を併願大学として選ばない
併願大学を選ぶ際には、少しでも「行きたくない」と感じる大学は選ばないようにしましょう。
併願大学とはいえ、第一志望が不合格だった場合はその大学に通うことになります。実際に通う可能性がある以上、自分が通いたくないと思う大学を選ぶのは避けてください。
偏差値や受験科目だけではなく、その大学に実際に通っている自分の姿をイメージすることが重要です。
本命の大学は調べていても、併願大学については情報収集が十分ではないかもしれません。「どうせ滑り止めだから」という考えで適当に選ぶのではなく、併願大学を絞り込むタイミングでしっかりと情報を集めておきましょう。
併願大学を決める際におすすめの情報収集方法
ここまでで併願大学を決める基準や注意点などを解説してきましたが、大学の情報を調べるにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、2つのおすすめの情報収集方法について解説します。
- 大学の公式ウェブサイト
- オープンキャンパスや説明会
1つずつ詳しくみていきましょう。
大学の公式ウェブサイト
大学の公式ウェブサイトでは、以下のような多くの情報が掲載されています。
- 学部・学科の詳細や特長
- カリキュラムや教育方針
- 入学試験の情報
- キャンパスライフ
- 就職支援
気になる大学を見つけたら、まずは公式ウェブサイトを確認してください。なお、たくさんの大学の情報をまとめているサイトもありますが、どのサイトも100%必ず正しい情報が載っているとは限りませんので注意しましょう。
サイトをみてその大学に興味を持ったら、より詳しい情報を得るために大学のパンフレットを取り寄せましょう。移動中や家にいながらでもできる情報の収集方法なので、できるだけ多くの大学を調べて比較してみてください。
オープンキャンパス
オープンキャンパスに参加すると、サイトやパンフレットではわからない大学の雰囲気を直接感じることができます。教員や現役の生徒から直接話を聞けますので、オープンキャンパスにできるだけ足を運んでみてください。
オープンキャンパスの参加は時間がとられて手間に思うかもしれませんが、併願大学とはいえ実際に通う可能性がある学校です。
入学後のミスマッチを最小限に抑えるためにも、実際に現地の雰囲気を確かめておくべきです。可能なら、高校1年生からオープンキャンパスに参加しておいて、気になる大学をピックアップしておきましょう。
併願大学を決める際には受験日程も意識しよう
併願大学を決める際には、受験日程の組み方についても具体的に考えておかなければなりません。受験日程を組む際には、次の3つのことを意識してみると良いでしょう。
- 第一志望を軸に組み立てる
- 受験の順番を「易しい→難しい」にする
- 連続受験はできるだけ避ける
1つずつ解説していきます。
第一志望を軸に組み立てる
大学受験において、第一志望に受かることが一番の理想なので、本命の大学を軸にしてスケジュールを組みましょう。
まず、第一志望の大学の試験日を最初に確認して、それを中心に他の大学の試験日を組み込みます。第一志望の入試をピークになるようにして、その前後に併願大学の一般選抜を受けるといいでしょう。
あくまで併願大学はサブという位置づけで、第一志望合格を目指してしっかりと準備をしてください。
入試の順番は難易度を少しずつ上げていく
理想的な入試日程は、「易しい大学から難易度の高い大学へ」という順序で受験を進めることです。
最初に自分の実力以上の大学を受験することはおすすめしません。なぜなら、最初に難易度の高い大学を受験すると、「全く問題が解けなかった」と感じてモチベーションが下がり悪影響が出る恐れがあるからです。
また、試験に慣れていないと本番で実力を発揮できないこともありますので、最初は比較的易しい大学から受けるようにしましょう。
「余裕をもって合格できる大学→自分の実力に見合った大学→自分の実力以上の大学」という順序で、併願大学を選ぶと良いでしょう。
連続受験はできるだけ避ける
試験が連続すると疲れがたまり、心身ともに疲れが出てパフォーマンスに影響する可能性があります。
「受験数が多すぎないか」、「スケジュールは過密ではないか」を意識して、可能な限り連続で受験することは避けて、試験間には休息日を設けるようにしましょう。
また、試験期間中は体調管理がとても大事です。健康的な食事と十分な睡眠を確保し、ストレスを適度に解消させることも忘れないでください。
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まとめ
本記事では、併願大学を決める具体的な選択基準、選び方のコツや注意点、おすすめ情報収集方法、受験日程の組み方について解説しました。
「どのように併願大学を選べばいいのかわからない」と悩んでしまいがちですが、適切な情報と戦略があれば解消されて、自信をもって受験に挑めるでしょう。
大学選びは自分の人生に大きな影響を与える非常に重要な選択です。併願大学だからといって、オープンキャンパスの参加や情報収集などは決して手を抜いてはいけません。
後悔しないためにも、じっくりと時間をかけて大学選びをしてください。