大学入試改革の最前線!「大学入学共通テスト」を知ろう
2020年、大学入試が変わる!というのは、ずいぶん広く知られるようになりました。知識・技能に加え、思考力・判断力・表現力を重視した入試になるということも、みなさんもご存知のとおりです。マークシートだけではなく、記述式が導入される、英語のリスニングの配点が2倍になる、問題の量が増えるらしい・・。
センター試験に代わる「大学入学共通テスト」について、すでにさまざまな情報が伝えられています。今回は、その大学入学共通テストの特徴を見ていきたいと思います。
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この記事のポイント
センター試験は「大学入学共通テスト」に
センター試験では、「知識・技能」自体を問われる出題が多くを占めていました。一方、大学入学共通テストでは、身につけた知識・技能を利用して、わかりやすく論理的に考えをまとめるプロセスを問う出題傾向になるとされています。
基礎となる知識は今までどおり必要なので、それまでの学習がムダになるということではありません。ただ、出題の切り口が変わるため、これまで身につけた知識を、どのように活用し、解決へのプロセスをわかりやすく解答として提示できるか、といった力が重要視されるようになることは意識しておいた方がいいでしょう。
国・数に記述問題、選択肢に一捻りも
上記のような傾向は、従来のセンター試験にはなかった記述式問題が導入されるということからも明らかです。記述式は、国語と数学Ⅰ、数学Ⅰ・Aで各3問出題されることが決まりました。与えられたさまざまな情報や条件を読み取り、取捨選択して組み合わせ、論理的に説明することが求められるようになります。
プレテスト(施行調査)では、同じマークシート問題でも「当てはまる選択肢を全て選択」、「正解なしの選択肢を選択」などの工夫が見られました。これまでの消去法で正解を選ぶといった従来のマークシート対策が通用しなくなります。
萩生田光一文部科学相は2019年12月17日、2020年度開始の大学入学共通テストで導入予定だった国語と数学の記述式問題について、同年度の実施を見送ると正式表明しました。今後、共通テストに記述式を導入するかについては「期限を区切った延期ではない。まっさらな状態で対応したい」としており、導入断念も含めて再検討する方針ということです。
ページ数増・設問数は減
また、プレテストでは、解答を導くために必要な情報が多くなったことで、おおむねどの教科でも問題のページ数がセンター試験より増えています。数学や理科では、計算で答えを求めるといった問題だけでなく、与えられた条件や状況を正しく整理するための読解力が要求される問題が出題されるのも特徴の一つでしょう。
ページ数増加の一方で、設問数はこれまでより少なくなる傾向です。つまり全体に占める1問ずつの配点比重が上がっているということです。記述式が導入される数学Ⅰ、数学Ⅰ・Aで10分、国語で20分、試験時間が長く設定されているとはいえ、時間配分もこれまでよりも難しくなっている印象です。
英語はリスニング重視が鮮明に
これまで「読む」「聞く」の2技能評価中心だった英語の試験は、「話す」「書く」を含めた4技能評価に改められます。当然、配点や問題作成方針にも変わります。従来の筆記200点、リスニング50点の計250点から、大学入学共通テストではリーディングとリスニング各100点の計200点に変更。リスニングの割合を20%から50%へ増加して、リスニングを重視する姿勢を明確に打ち出したことが最大の特徴と言えるでしょう。
重要性増す英検などの民間資格・検定
さらに入試当日の一発勝負ではなく、英検などの民間の資格・検定試験を評価に活用するというのも、これまでとの大きな違いです。2024年までは大学が利用方法を指定するかたちで、民間の資格・検定試験と大学入学共通テストの英語を併用することになっています。近い将来、志望大学の入試情報を確認し、計画的に英検などの検定試験に合格しておくことが、大学入試のスタンダードになっているかもしれません。
萩生田光一文部科学相は2019年12月17日、2020年度開始の大学入学共通テストで導入予定だった国語と数学の記述式問題について、同年度の実施を見送ると正式表明しました。今後、共通テストに記述式を導入するかについては「期限を区切った延期ではない。まっさらな状態で対応したい」としており、導入断念も含めて再検討する方針ということです。
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