- 気になる身になる大学受験ニュース -

キミニュー 気になる身になる大学受験ニュース
キミニュー|気になる見になる大学受験ニュース

データサイエンス学科は何を学ぶ?求められるスキルや職業を解説

データサイエンス学科は何を学ぶ?求められるスキルや職業を解説

近年データサイエンスを扱った研究が進んでおり、それに伴いデータサイエンスを専門とする人材不足が懸念されています。

そこで、優秀なデータサイエンティストを育成するために、データサイエンス学科の設置をすすめている大学が続々と出現しています

本記事ではデータサイエンスとは何か、データサイエンスでできることはどんなことがあるのかを解説していきます。

この記事を読めば、データサイエンス学科でどういう内容を学習して、将来どんな人材になれるかが見えてくることでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

データサイエンスとは

データサイエンスとは、データ収集や、ビッグデータから必要なデータ、あるいは利用価値の高いデータを抽出するための数理的なアプローチのことを指します。

データサイエンスを利用すれば、人間の習慣やインスピレーションでは難しかった社会問題を解決することも可能です。

データ収集

データ収集に関する例としては、コンビニの商品販売履歴があげられます。

どんな商品が、いつ、どんな状況(天気や気温など)で購入されているか、購入したのが男性なのか女性なのか、年齢はどのくらいなのかをデータとして蓄積している販売店もあります。

このように商品販売履歴を蓄積することで、商品の仕入れ量を上手にコントロールすることができ、食品ロスを減少させることにつながります。

ビッグデータからデータを抽出

次にビッグデータから価値のあるデータを抽出するアプローチについて説明します。

価値のあるデータを抽出する最終的なゴールは、そのデータ群から傾向を分析して、データパターンや実践的なモデルを作成することです

これまで、データ群からの情報の抽出には、統計学やスコアリングなどが一般的な手法でした。

しかし、近年ではコンピュータの性能が上がり、かつ低価格化が進んでおり、数十年前と比較しても、データの抽出ためのコンピュータの利用率は上がっています。

コンピュータを利用している具体的な例としては、ディープラーニングや機械学習が注目されています

特にディープラーニングは、人の脳のネットワークをコンピュータ上に模倣したプログラムを構築しており、自動的に収集したデータを分析・学習することで、これまで人間では発想できなかったデータパターンを発見することが可能になりました。

データを抽出したあとは、データの傾向の見直し、データパターンやモデルの評価や修正などが重要になります。

データサイエンスでできることは?

データサイエンスの強みは、データを蓄積し、利用価値の高いデータをビッグデータから抽出することで、そのデータ群の傾向を推定できることです。

一般的な常識の裏付けとして利用することはもちろん、これまで発想できなかった事象の法則を証明することも可能です

通常、その組織で意思決定をする場合、その組織のステークホルダー(企業活動の影響を受けるすべての相手)の同意を得るために説得する必要があり、意思決定にはある程度の時間を要していました。

しかし、データサイエンスを利用すれば、より合理的に、より明瞭に事象の詳細を知り共有することができるので、重要な内容の意思決定を行う時の時間やコストを大幅に削減することができるでしょう。

人々の生活を便利にするデータサイエンス

例えば、ある工場の不良率問題を仮定してみます。

製品の不良を起こすパラメータが数十種類あると、その原因となるパラメータの組み合わせも無数に存在します。そのため、不良を引き起こす組み合わせを発見するのは容易ではありません。

このような場合でも、製造時のデータさえあれば、データサイエンスの肝となるディープラーニングや機械学習を利用することで、比較的容易に不良原因を突き止めることができます

また、Amazonのような巨大オンラインストアでは、ユーザーの購入履歴や閲覧履歴から、おすすめ商品を自動的に提示するシステムがあります。このシステムもデータサイエンスによって成り立っています。

このように、データサイエンスはすでに身近なところで利用されており、今後もさらにデータサイエンスが普及することでしょう。

ますます使われることが見込まれるデータサイエンス

データサイエンスは、比較的新しい学問ですが、その重要度はかなり高いです。

世界規模で拡大を続ける、GAFAM(Google、Amazon、Facebook 、Apple、Microsoft)では、すでにコアテクノロジーとして位置づけられています。

とくにAmazonではデータサイエンスを積極的に取り入れることで、世界規模の企業へと発展しました。

現在、世界規模で売上を上げている企業のほとんどが、データサイエンスを活用していると言っても過言ではありません

今後、データサイエンスを上手く活用できるかが、企業の業績の明暗を分けるとも言われています。

インターネット上に溢れるビッグデータから、そのデータ群の傾向を発見できるデータサイエンスにはこれまで以上に期待が持たれています。

そのため、これまでIT技術や数理アプローチの学習に無頓着だった方は、データサイエンスを活用するにあたり、これらの学習を迫られることでしょう

データサイエンスが重要な役割を示す以上、積極的に取り入れることを避けられません。業界によっては、学習を怠りパラダイムシフトに上手く適応できないと意思決定を誤ってしまい、会社の業績を悪化させてしまう可能性があるほど重要なのです。

データサイエンス学科では何を学べるのか?

ここまで、データサイエンスの重要性や活用事例に触れてきました。
データサイエンスが重要なテクノロジーであることを分かっていただけたのではないでしょうか。

それでは次に、データサイエンス学科で実際に何を学べるかを解説していきます。

数理統計学

データサイエンス学科では数学や統計学などを学べます。

具体的には、確率や統計、線形代数です
確率や統計はなんとなく想像しやすいかもしれませんが、線形代数についてはイメージが思い浮かばない方もいるでしょう。

線形代数の線形とは大まかに言ってしまえば、一次連立方程式のことを意味しており、大量の一次連立方程式の解を求める時に活用される数理的アプローチのことを指します。

また、   ビジネスにおいて重要となる経営数学や、ばらつきのあるデータ群からその傾向を求めることができる数理統計学、データマイニングで必要になる多変量解析なども学ぶことができます。データマイニングとは、ビッグデータから、有益な情報を抽出する手法を指します。

情報学・分析・データ処理

たくさんの情報を扱う時に役に立つ情報セキュリティや、大量のビッグデータから利用価値のあるデータを抽出する分析手法、機械学習やディープラーニングなどもデータサイエンス学科で学べます。

さらに、時系列解析やネットワーク分析なども学べる機会があります

専門分野

データサイエンスがカバーする分野は幅広く、上記で紹介した内容以外でも興味のある専門分野に特化して学習することができます。ビジネス、環境、医療、経済、教育など、データサイエンスの利用場面は数多くあります

自身がどのプロフェッショナルになりたいのか、様々な分野の専門性に触れることで、進むべき道を決めることができるでしょう。

データサイエンスを学んだあとの仕事について

データサイエンスを学んだ後の仕事としては、データ分析の企画、アプローチ設計、データ収集、データ解析、業務へのデータ解析結果の組み込みなどがあります

どこの会社に入社しても、関わるのは大量のデータ群を分析し企業課題を解決することに他なりません。

また、起業してデータサイエンティストという立場から、企業が抱えている問題解決を提示するといったこともできるでしょう。

これからの時代、ビッグデータを活用することが当たり前になります。

データサイエンスを学んでいれば、業界問わず、どんな会社に入社しても必要な人材として、重宝されることが期待できます

データサイエンティストに求められるスキル

データサイエンティストに期待されるスキルは大きく3つあります。

1つ目は、基礎数学、データ検証技術、機械学習やディープラーニングに関するスキルです

2つ目に期待されるのは、コンピュータの環境構築、プログラミング、ITテクニック、情報セキュリティや、データ加工などのスキルです

最後にデータサイエンティストに望まれるスキルは、論理的思考や、課題を見極め定義する能力、企業活動のマネジメントなどです

これらのスキル習得は簡単ではなく、学生時代に学びきれない部分もたくさんあるので、実際にデータサイエンティストの仕事に携わって経験を積んでいくことで身についていくでしょう。

データサイエンス学科が設置されている関西地方の大学

ここでは、関西地方でデータサイエンスを学べる大学を紹介します。

データサイエンスに興味を持っている方が、どの大学に進学すべきか参考になれば幸いです。

大阪公立大学 経済学部経済学科(大阪府)

大阪公立大学経済学部経済学科では、経済学を中心に、データサイエンスについても学ぶことができます。

ビジネスや政策の基本となるデータの解析やその分析結果を基に、意思決定をすることがこれからますます求められる時代になってきており、それらのスキルを磨くことができる学科になっています。

大阪公立大学経済学部経済学科の特色は、興味や関心によって選べる7つのプログラムが用意されていること。

その中に、エコノミックデータサイエンティストというプログラムがあり、統計データを収集し、分析することで、ビジネスや社会問題を解決するための人材育成に力を入れています

大阪工業大学 情報学部データサイエンス学科(大阪府)

大阪工業大学情報学部データサイエンス学科では、ビジネスで重要となるアプリやプログラミングの基礎から学び始め、人工知能を利用した応用的な実習や、PCを活用した統計処理などの技術を修得することができます。

また、ビッグデータを利用して、社会的な課題を具体化し、それを解決するというプロセスも経験できるため、社会に出た時に即戦力として働くことができます

大学の方針である文理融合を元に、社会的な課題を理系文系の垣根を超えて総合的に捉える視点も培うことができるでしょう。

大和大学 理工学部理工学科情報科学専攻(大阪府)

大和大学理工学部理工学科情報科学専攻では、数理解析、データ科学、計算機、ネットワーク論などから、先端技術となっている、人工知能やビッグデータの活用まで、幅広く、学生の成長を促進させるカリキュラムが計画されています。

大和大学理工学部理工学科情報科学専攻の特色として、専攻融合型カリキュラムがあります。

専攻融合型カリキュラムでは、情報科学の理論的裏付けとなる数理科学分野の知識、情報機器のハードウェアとしての電気電子分野の知識、IoTやM2M(Machine to Machine)などの情報技術の応用などを学べます

京都女子大学 データサイエンス学部データサイエンス学科(京都府)

京都女子大学データサイエンス学部データサイエンス学科の特色は、データサイエンスの基盤となる統計学や情報学を体系的にしかも丁寧に学ぶことができることでしょう。

社会問題を観察し、その問題点を列挙し、さらにそれらの問題や課題を解決できる素養を育てることができるカリキュラムを実施しています

社会のあらゆる問題をデータ化し活用・分析する力、データエンジニアリングとなる情報学、データサイエンス力となる統計学など、3つの学問を組み合わせ、現代の社会問題を解決するためには必要不可欠な力を育成することが可能な学科となっています。

龍谷大学 先端理工学部数理・情報科学課程(京都府)

龍谷大学先端理工学部数理・情報科学課程では、論理的思考と表現力を身につけ、IT社会で活躍できる人材の育成を促進することを信条として、学生の素養を育てています。

数学、データ分析、プログラミングなどの基礎学習から始まり、その現象のモデリング、計算機シミュレーション、データ科学、アルゴリズム(問題を解決するための手順や計算方法)などを総合的に学べます。

また、講義科目だけでなく、実際に課題を創出し、それを解決するような実習もカリキュラムに含まれているので、より実践に近い環境で、データサイエンティストとしての実力を成長させることもできるでしょう

京都産業大学 情報理工学部情報理工学科データサイエンスコース(京都府)

京都産業大学情報理工学部情報理工学科データサイエンスコースでは、ロボットなどへ適用できる機械学習技術や、新たなビジネスの発見や、社会の問題点を探ることができるビッグデータの解析を中心に学習することができます。

数理的な素養を育て、人工知能などの技術者やデータサイエンティストの育成に力を入れています

福知山公立大学 情報学部情報学科データサイエンス領域(京都府)

福知山公立大学情報学部情報学科データサイエンス領域では、人工知能やデータサイエンス、IoTに代表される今注目の先端技術の素質を育成しています。

あらゆる地域や分野に応用することで、新しい価値の創造や、雇用を創出することを目指すカリキュラムを組んでいる学科となっています

兵庫県立大学 社会情報科学部社会情報科学科(兵庫県)

兵庫県立大学社会情報科学部社会情報科学科では、データ分析に必要となる情報科学のスキルから、利用価値のあるデータの加工技術、ビッグデータから読み取れる社会的課題を正しく捉える素養を養うことができます

まとめ

本記事ではデータサイエンスとは何か、データサイエンス学科で学べることは何かなどについて解説してきました。この記事のポイントを整理すると以下の通りです。

  • データサイエンスとは、データ収集や、ビッグデータから必要なデータあるいは、利用価値のあるデータを抽出するための数理的なアプローチを指す。
  • データサイエンスの強みは、データを蓄積し、利用価値の高いデータをビッグデータから抽出できること。
  • 世界規模で拡大を続ける、GAFAMでは、すでにコアテクノロジーとして位置づけられている。
  • データサイエンスを学んだ後の仕事としては、データ分析の企画、アプローチ設計とデータ収集、データ解析、業務へのデータ解析結果の組み込みなどがある。
  • 関西にもデータサイエンスを学べる大学は多数設立されている。
  • どの大学でもデータサイエンスを学ぶにあたり、線形代数や確率論、統計学は必須となっている。

一昔前までは学べる学科が存在してなかったデータサイエンスですが、IT技術が進化するにつれ世界的に注目されている非常に価値のあるスキルです

大学受験を控えて進路に迷われている方は、データサイエンス学科のある大学を検討してみても良いのではないでしょうか。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
お近くの教室を探す

キミニューをシェアする!

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
イメージイラスト